
『呪術廻戦』最大の異物、髙羽史彦はなぜ最強なのか?ギャグキャラが握る物語の“魂”
呪術廻戦
人がバタバタと死に、絶望がデフォルト。そんなハードな世界観が魅力の『呪術廻戦』。
読者のSAN値がゴリゴリ削られていく殺伐とした展開の連続に、俺たちは心を痛めてきました。
そんな地獄のような物語に、突如として投下された一体の“異物”。
そう、売れないお笑い芸人、髙羽史彦です。
初登場時は不穏な雰囲気を漂わせておきながら、再登場時にはまさかの「センターマン」姿。
シリアスなバトル展開のど真ん中で、寒いギャグをかましてはブチギレる。
「なんだこいつ…」「場違い感がすごい」と、多くの読者が困惑したのではないでしょうか。
しかし、この男、ただのギャグキャラではありませんでした。
物語が進むにつれて明らかになる彼の術式は、作中最強の男・五条悟にすら対抗し得るとまで言われる、とんでもない代物だったのです。
今回は、この『呪術廻戦』における最大のバグであり、最高の清涼剤でもある髙羽史彦の魅力と、その能力のヤバさについて、深く掘り下げていこうと思います。
術式「超人(コメディアン)」――もはや“概念兵器”と呼ぶべき理不尽さ
髙羽の術式「超人(コメディアン)」。
その効果は「髙羽が“ウケる”と確信した想像を実現する」という、あまりにもフワッとしたもの。
ですが、その実態は『呪術廻戦』のパワーバランスを根底から覆しかねない、規格外の能力です。
「五条悟に対抗し得る」という公式設定の衝撃
何より衝撃的なのが、地の文で「五条悟に対抗し得る」と明言されたことでしょう。
あの五条悟ですよ?現代最強の呪術師であり、物語のパワーインフレを一身に背負ってきた存在。
そんな彼とタメを張れるポテンシャルを、この売れない芸人が秘めているという事実に、俺たちは度肝を抜かれました。
作中での彼の戦闘描写は、まさに「ギャグ補正」そのもの。
通常なら即死級の攻撃を受けても、服が少し焦げるだけでピンピンしている。
これについて、敵対した羂索は「攻撃が効かないのではなく、攻撃が効かなかった事にされた」と分析しています。
つまり、髙羽の術式は単純な防御能力ではなく、因果律を捻じ曲げる「事象改変」の領域に足を踏み入れているのです。ヤバすぎます。
領域展開を超えた“魂の共鳴”
この術式の真骨頂は、千年の時を生きるラスボス格・羂索との戦いで発揮されました。
髙羽の術式は、彼自身だけでなく、対峙した相手、さらには周囲の空間そのものを巻き込んでいきます。
気づけば病院でのコントが始まり、次の瞬間にはクイズ番組の司会者になっている。挙句の果てにはファンタの海で溺れている。
もはやこれは、ボーボボで見た「聖鼻毛領域(ボーボボ・ワールド)」の世界。
相手は否応なく髙羽のギャグ時空に引きずり込まれ、ツッコミ役を強制させられるのです。
これはもはや、必中効果を押し付ける「領域展開」に近い…いや、それ以上に厄介な“何か”としか言いようがありません。
「このままでは私は負ける」
あの九十九由基のブラックホールすら乗り越えた羂索に、ここまで言わしめたのです。
皮肉なことに、言葉(ギャグ)とイメージで戦い、相手の魂と共鳴するこの戦い方は、夏油が理想とした「思う存分呪い合う」という呪術戦の原点に最も近いのかもしれません。
芸人としての“魂”――なぜ彼は面白く、そして強いのか
これほどのぶっ飛んだ能力を持ちながら、髙羽自身は術式のことを全く認識していません。
彼の強さの源泉は、術式そのものではなく、彼の「芸人としての生き様」にこそあるのです。
売れない芸人の悲哀と覚醒
髙羽は、元々コンビで活動していましたが、鳴かず飛ばずで解散。ピン芸人になってからも、客席の反応はまばらでした。
彼はいつしか「100人中100人にウケるなんて無理」という先輩の言葉を言い訳に、お笑いと真剣に向き合うことから逃げてしまっていたのです。
その心の弱さを、お笑いに妙に詳しい羂索に的確に突かれ、一度は完全に心を折られてしまいます。
しかし、そこで彼は思い出すのです。なぜ自分はお笑いをやっているのか。
自分を知ってほしい。寂しくなくなりたい。そして、目の前にいる100人全員を笑わせたい。
その原点に立ち返った時、彼は真に覚醒します。
羂索が思わず見惚れた、あの「美しい土下座」は、彼の芸人としての再起を誓う、魂の叫びだったと言えるでしょう。
「オマエを胃袋吐くまで笑わせてやる!!」
この覚悟を決めた髙羽は、もはや無敵でした。
彼の術式は、「ウケる」という確信がなければ発動しない、極めて不安定なもの。
しかし、「目の前の客を絶対に笑わせる」という強靭な精神力を手に入れた彼は、術式のポテンシャルを100%引き出すことに成功したのです。
彼の強さは、呪力量や才能ではなく、ただひたすらに「面白さ」を追求する芸人魂に裏打ちされていた。これほどアツい話があるでしょうか。
髙羽史彦が『呪術廻戦』に与えた“救い”
髙羽は、ただ物語の空気を変えただけではありません。彼の存在は、他のキャラクターや物語そのものに、間違いなく良い影響を与えました。
姉を救うために人殺しも厭わない覚悟を決めかけていた伏黒恵。
彼の前に髙羽が現れ、理不尽なギャグで場をかき乱したことで、伏黒は一線を越えずに済みました。
「人から一生笑顔を奪う真似はせん!!」
この彼のポリシーは、誰もが誰かの命を奪い合う死滅回游において、一条の光のように見えました。
彼は意図せずして、ヒーローの役割を果たしていたのです。
そして何より、千年間も孤独に計画を進めてきた羂索の「人間味」を引き出した功績は大きい。
最終的に髙羽のボケに乗り、最高のツッコミ役として漫才をやり遂げた羂索の姿は、敵ながらどこか清々しささえ感じさせました。
髙羽史彦という特異点があったからこそ、私たちは羂索というキャラクターの、また違う一面を見ることができたのです。
シリアスな物語における、ただの清涼剤ではない。
髙羽史彦は、『呪術廻戦』という作品が持つ「人間の心の強さ」というテーマを、最も純粋な形で体現したキャラクターだったのかもしれません。
彼の戦いは、血も憎しみもない、ただ笑いだけを求める、最高にピースフルで、そして最高にクレイジーな「呪い合い」でした。
エピローグで新たな相方を見つけ、芸人を続けている彼の姿に、救われた気持ちになったのは俺だけではないはずです。
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